特集:Windows Vista

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特集:Windows Vista

Windws Vistaとは|グラフィックボードとパソコンでのテレビ視聴について|パソコン私論

「グラフィックボード」ってなに?

この「グラフィックボード」という言葉(「ビデオカード」という人もいます)、実はこれまでも「3Dゲーム」をやる方にとっては重要なものでした。がVistaの「Aero」インターフェイスは3Dで表現するため、そうでない方にも重要なこととなります。ただ実際にはOSが3D能力を要求することはマイクロソフトから事前に教えてくれるため、現実にはVistaに対応するだけでしたら、後述しますが「チップセット内蔵」レベルでも大丈夫です。

グラフィック搭載形態による分類

パソコンのグラフィック能力の搭載形態には以下の4種類があります。なお、グラフィックボード等は主に2社から販売されていますが、正直なところ私はそのうち1社の「NVIDIA」しか分かりませんのでそちらで説明します。ご了承ください。

  1. チップセット内蔵:低価格パソコンやビジネス向けなどでは特別なチップを搭載せずチップセット内蔵機能のみというものがあります。
  2. ノート用グラフィックチップ搭載タイプ:グラフィックの項目に「GeForce 8700M GT」などと書いてある(数字の後にMがついているのがポイント)ものです。内部に後述のボード型のものを増設する物理的なスペースのないノートパソコンやディスプレイ一体型パソコンに採用されることがあります。
  3. ロープロファイル型ボード搭載タイプ:後述の通常タイプボードが幅の不足から搭載できないブック型パソコンなどに搭載されることがあります。基本的にハイエンドタイプ(GeForce8800シリーズは存在しません)
  4. 通常型ボード搭載タイプ:こちらは幅に余裕のあるタワー型やキューブタイプに採用されます。

グラフィックボード搭載の意義

グラフィックボードの搭載の意義としては主に2つでしょう

これはXP時代もそうですがまず何よりも3Dゲームをするためというのがあります。いくらVistaのAeroに対応でいるといってもグラフィック内蔵型では能力がまったく足りません。そこで3Dゲームをしようとする場合は先ほどの2番以降出なければ対応できません。

もう一つは「次世代DVD視聴の為」ということもあります。次世代DVDでは著作権保護のためドライブ・OS・再生ソフト・出力部分・ディスプレイが規格に対応していなければなりません。現状では規格に対応していないパソコンで視聴するためには、対応したグラフィックボードを挿すことで視聴可能となります。ただしこの場合はボードを挿さなければならないため、先ほどの3及び4番に対応する必要があります。

グラフィックカードを増設するには

グラフィックボードを増設や交換するためには越えなければならない壁があります。

  1. 内部にカードが入る物理的なスペースがあること:何よりもスペースにカードが入らないノートパソコンやディスプレイ一体型はこの時点で問題外となります。基本的にブック型やキューブ型以上の大きさが必要です。
  2. 内部に増設のためのスロットがあるかどうか:物理的に筐体内にカードが入っても基板上にスロットがなければなりません。今は「PCI Express X16」スロットが標準となっています。
  3. 電源容量は十分か?:パソコンの電源はCPUやハードディスクあるいはバスパワー利用のUSBディバイスに至るまで全てに電源を供給しており、その合計容量が電源の容量を下回っていなければなりません。電源が300W程度ではあまり上級のボードを挿すと電源不足に陥る危険が出てきます。ちなみにパソコン自作用に販売されている電源には容量が1000Wを超えるものも販売されている位です。
  4. 熱処理は大丈夫か:パソコン側から見てみれば、新たな熱源が筐体内に入ってくることになります。そのため場合によってはうまく熱が処理できずパソコンが止まってしまう(熱暴走や安全のために強制停止することがあり得ます。この点で言えばやはりスリム型は不利でしょう。
  5. 地デジパソコンではないこと:後に述べますが、地デジ視聴に関する条件は非常に厳しく、地デジパソコンではグラフィックボード増設や交換はできません

パソコン選択における注意

現在家電量販店のパソコン売り場などを覗くと。ノートパソコンやディスプレイ一体型パソコンが多く見られます。そこで見られるメーカーは、NEC,SONY,富士通、東芝といったところでしょうか。一方パソコン雑誌によっては、マウスコンピューター、Faith,ドスパラなどといったあまり見慣れないメーカーの名前を見た方もいるでしょう。昔はパソコンはソフトがあれば何でもできるといっていたこともありましたが、最近はそうではなくなってきました。前者の独壇場となっているのが「地デジパソコン」、一方後者の独壇場となっているのは「3Dゲーム対応パソコン」といった感じになってきています。ちなみに前者のことを「店頭パソコン」後者のことを「ショップブランド」と呼んだりします。

私はほとんどゲームセンターには行かないので良くわかりませんが初代プレイステーション登場以降、3Dのゲームが多くなってきているような気がします。それと同時に一般の店頭パソコンでは徐々に3Dゲームを快適にするのは困難になってきているような気がします。そして問題なのはその事実を知らない人も多いということです。私はパソコンは自作派なので知っていますが、よく質問系サイトで「このパソコンでこのゲームはできますか」という質問に対し、「スリム系なので論外です、ゲームをあきらめるかパソコンを買い替えてください」という回答をたいへん多く目にします。まあショップの販売員も客から質問されない限り不利なことを言う必要はないとはいえ、「3Dゲームができない」パソコンを買って後からゲームをインストールしてみたら動かないという事態はちょっと考えてしまいます。ちなみに07年4月頃のある雑誌で、「デスクトップパソコン市場のある部分はショップブランドと自作に流れて行っている」ということが書いてありましたが、「明らかにゲーム目的だな」と思った次第です。なお、これはゲームではありませんがセカンドライフ」も3Dを用いているので3Dゲームと同様です。

パソコンでのテレビ視聴について

Windows Vistaにおけるテレビ視聴の問題は、「Aeroインターフェイスとオーバーレイを用いたキャプチャが両立できない」ことが問題で、さらに日本の場合はちょうどアナログからデジタルへの移行期で、かつデジタル放送の著作権管理の厳しさも絡んで問題を複雑にしています。

これまでのWindowsでは基本的に「オーバーレイ」という方法でディスプレイ上にテレビ画面を表示していました。しかしこの方法がVistaでは推奨されなくなり、結果としてビデオキャプチャボードメーカーの中には既存品に対し正式にVistaでの非対応うたうメーカーが出てきています。ではVista用に改めてビデオキャプチャボードを作ればいいじゃないかとなると、ご承知の通り現在日本ではアナログからデジタルへの移行期に当たるため、「すぐ使えなくなることが分かっているものをなぜ今から開発する」という考え方が出てきても当然です。ではデジタル対応チューナーカードはというと、これは著作権保護のための機能が壁となります。

では地デジ視聴可能パソコンについてみていきます。まずパソコンのみならず地デジ視聴(フルセグを対象とします)には、B-CASカードが発行されることが必須で、これは完成品に対して与えられます。つまり、チューナー内蔵テレビ、同内蔵録画機、同内蔵パソコンといった完成品にのみ発行されます。したがって現在「地デジパソコン」はメーカー製パソコンが主流です(BTOパソコンにもデルなどには存在します)。では自作パソコンや購入当初地デジ視聴機能の付いていないパソコンにあとから機能を増設することはできないのでしょうか?結論から実は言いますと2008年4月まではできませんでした。これは間違ってテレビのデーターを変なところで抜き取られてネット上に流出などという自体を防止するために、データーの流れる部分(「バス」といいます)を含めて暗号化することが求められているため、後から視聴機能をつけることが実質的に不可能であったからです。しかしながら後付でも(PCIスロット内蔵でもUSB外付けでもこの問題は解決し、現在は自作パソコンのみならず、購入時に地デジ視聴機能がついていなかったパソコンでも後から視聴機能を搭載することが可能になりました。

しかしながらまた地デジを視聴するのはともかく、その後をどうするかということがあります。いくら次世代DVD規格がブルーレイに一本化されたからといってもまだ次世代DVDにムーブできるパソコンは高価です。加えて厳しいコピー制限。いわゆる「コピーワンス」や今後導入が期待される「コピー10」にしても、「アナログでは自由だったのに、なぜいきなり厳しい規制をするのか」という意見ももっともです。さらに、将来的に今現在次世代と呼ばれている規格も廃れ、さらにその次の世代のディスク等に移行していこうとした時に、「もう現行DVD(ブルーレイディスクなど)のメディアは見れないのか」ということも起こります。つまり孫コピーが禁止されている以上、その次の世代のディスク等にデータを移すことが出来なくなる可能性があります。なお、このことは何も次世代DVDからではなく従来のビデオやDVDにおいてもコピー防止措置が搭載されたときには始まっています。通常の映画のビデオソフトなどは、次世代ディスクで発売するという手段もあるでしょうが、例えば「自分の出演したバレエの発表会のDVD」となると、最悪の場合二度と見られないということまで考えなければなりません。このことを考えると、はっきり言って現在の規制は厳しすぎると思っています。またおそらくCMカット等の編集もできないでしょうから、「それならパソコンで見る必要あるのか?」という意見も出てくるでしょう。

すでに私のパソコン環境は保守管理上の都合から自作パソコンへ移行しており、地デジはチューナー付きレコーダー、ブルーレイはプレイステーション3の環境を利用しています。「パソコンで地デジ」ということを考えなければこのようなことは考えなかったのですが、そのことを考えると個人的にはあまりの規制の厳しさが浮き彫りになりました。