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着陸の可否について

既に「空港から搭乗まで」の「天候調査とは」でも述べた通り、運が悪いと目的地上空までは来たものの、着陸できないということが起こります。では着陸できるかどうかを決めるポイントは何でしょうか?それは視界(雲の下限の高さ(雲低高度と視程)、横風の強さ、滑走路の状態です。このどれかでも基準を下回っていると着陸できないということになります。

雲低高度と視程

視界不良による欠航というパターンです。各空港では使用する着陸方式によって、「雲の下限が高度〜m以上であり、かつ視程(どれくらい見通せるか)が〜km以上ないと着陸できない」という基準が設けられています。これは計器誘導着陸装置(ILS)の有無、及びILSがあっても、その精度によって基準値が変わってきます。実際には、空港ごと、そして着陸方式ごとに「この高度まで降下したときに滑走路が見えなければ着陸をやり直さなければならない」というように決まっています(決心高度と呼ばれています)。着陸やり直しになった場合(この「視界不良による着陸やり直し・再上昇を「ミストアプローチ」と呼んでいます)は、エンジンの出力を最大にし、機首を上げて再上昇となるため、すぐに分かるかと思います。

横風制限

強風により欠航というパターンです。「航空機の離着陸は向かい風になるような方向で行う」のが原則で、空港を造る時も卓越風に平行になるように滑走路の方向を定めます。ですが実際には全く滑走路と同じ方向に風が吹いているというは滅多になく、滑走路に対して横風になる成分があります。横風成分が弱ければあまり問題はないのですが、横風が強いと滑走路に向かってまっすぐ針路を保つことが難しくなります。そこで、「横風制限値」を定めておき、それを超えてしまった場合は如何に視界が良くても着陸できません。

滑走路の状態

降雪による欠航が代表でしょう(除雪が追いつかないというパターン。もちろん降雪による視界不良という場合もありますが)。滑走路の状態というのは、簡単に言ってしまえばブレーキの利きやすさです。何段階かの段階が設けられており、これが最低の「very poor」になると着陸できません。

したがってそれら全ての条件を満たしている時に着陸できることになります。なお、各基準は航空機や乗務している機長の資格にもよります。そのためある便は着陸できたものの、またある便は着陸できないということも起こりえます。

ダイバートか引き返しか?

さて、上記のような理由で本来の目的地に着陸できなかったとしましょう。ですがどこかの空港に降りなければなりません。そこでとる方法は二つです。一つは、「第三の空港(出発地でもなく本来の目的地でもないということ)に着陸する。なお、この場合は軍用空港でもいい(実際に那覇空港に着陸できなかった便が嘉手納基地に降りたということがあります)」というもので、これを「ダイバート」と言います。もう一つは「出発空港に引き返す」で、こちらのほうは確か「ターンバック」と言ったはずです。なお、ダイバートした場合はそこで運航を打ち切ってバスなどの地上交通機関を使うか、天候の回復を待ってその飛行機で本来の目的地に向かうか分かれます。

ところで引き返しが選択されるケースですが、「離島などで降りられる空港が民間・軍用空港を含めて一つしかない」場合は引き返しとなるようです。日本国内では八丈島空港が地形の関係で横風制限超過で引き返しの憂き目に会うことが多いようです。ところでこの引き返しですが、何も国内線だけで起こるわけではありません。例えばシンガポールも空港が一つですし、また一国二制度下の中国でも香港とマカオは空港が一つと言えます。香港には入国できるが広州には入国できない旅客もいる以上やはり引き返しが起こるかもしれません(実際に貨物便ですが、仕事の関係で使った香港便が台風で引き返したと商社から連絡を受けた経験があります)。