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知ってて快適「空の旅」−航空機について

航空機の性能

長距離路線にB747以外の機材が増えたわけ

座席配置について

ジェットエンジンのバイパス比と騒音

国内線用機材と国際線用機材

  

航空機の性能

一般の利用において関係する航空機の性能は、

  • 乗客数
  • 航続距離
  • 必要滑走路長

の三つが挙げられます。

乗客数

乗客数は同じ機材でも長距離国際線用の座席配置をしたものと、国内線用の座席配置をしたものでだいぶ異なります。そこで以下では国内線用と仮定して話を進めていきます。一般的には

  • プロペラ機:100人以下
  • ナローボディ機(単通路機):200人以下
  • ワイドボディ機(複数通路機):600人以下

なお、現在就航に向けて飛行試験中のエアバスA380は800人以上が搭乗できるとされています。ただ、本来は300人乗りの航空機が1日4便就航する路線があったら、150人乗りの航空機が1日8便あった方が便利なのは事実で、空港の発着枠に余裕がないと、必要以上に機材の大きさが大きくなります。

必要滑走路長

既に他の項目においても触れていますが、機材によりまた同じ機材でも路線によって必要な滑走路の長さが決まっています。ですので、「滑走路が短すぎて就航できない」であるとか、「どこかを経由しなければならない」(例えば、「石垣−東京線」は石垣空港の滑走路が1500mしかないため、東京までの燃料を搭載すると滑走路長不足で離陸できないため、宮古経由となっています)ということもあります。なお、この点に関しては後からできた機材の方が性能が良く、「300人超が搭乗できるDC10型機は国内線でも2,500m滑走路が必要だが、400人弱が搭乗できるB777-200型機は2,000m滑走路で就航できる」ということが起こります。

航続距離

直行便を運航するためにはその都市間を直行できるだけの航続距離が必要です。実際には都市間の距離よりもおよそ1,000キロ余裕がある必要があります。日本発では

航続距離 直行できる都市例 機材例
5,000キロ 中国の大部分・ベトナム A320
7,000キロ シンガポール・デンパサール A300-600R
9,000キロ デリー・ホノルル DC10-30
10,000キロ ロサンゼルス・シドニー DC10-30ER
A330-300
12,000キロ シカゴ・ロンドン B747-300
A330-200
13,500キロ ニューヨーク B747-400 B777
16,500キロ シンガポール−ニューヨーク A340-500

のようになります。この表でも分かる通り、1000キロや2000キロの差で就航できる・できないが分かれるケースが多いです。例としては、「ホノルルとロサンゼルス」、「コペンハーゲンとロンドン」、「シカゴとニューヨーク」などが挙げられます。なお、現在のところ最長航続距離を誇るのが17000キロ程度のA340-500やB777-200LRですが、それらの航空機でもまだ直行できない路線というのは存在します。例としては「東京−サンパウロ」、「ロンドン−シドニー」などが挙げられます。また現時点では単通路機では概ね5,000キロ程度までしか航続距離がないため(例外はB757-200で7,000キロ以上の航続性能があります。また昔は、DC8-62型が約10,000キロの航続距離がありました。ただし、これでも昔と比べたら航続距離は伸びています。「A320シリーズ」や「B737-600以降」の出現前は単通路機の航続距離は3000キロ程度で、それらのシリーズ出現でアメリカ大陸横断ノンストップ便が小型機でも運行できるようになりました)、韓国・中国・ミクロネシア以外の国際線は概ねワイドボディ機による運航となります。

制約がある中での航空機の選択について

上記の3点が航空会社が航空機を選択する場合の要素になります。制約がない場合は運行経費なども考慮し機体を選ぶこととなります(B787型機がまだ初飛行前にもかかわらず異例の受注数を誇るのもこの現われでしょう。ですが場合によっては航空機の選択に制約が付く場合があります。この項ではその例を見てみましょう。

乗客数と航続距離の関係

現行機の中では小型機(ナローボディー機といってもいいかもしれません。具体的にはB737やA320シリーズです)の5000キロ強という航続距離と中型機(B767など)との航続距離の乖離はまだまだ大きく、東京からの場合は、小型機ではおそらくバンコクくらいまでしか直行できません(西日本からではシンガポールも可能かもしれません)そのためインドネシアやさらに西のインドなどへは、需要とは関係なく、A310やB767以上の航空機を使用する必要があり、「需要から考えると大きすぎるが仕方がない」ということも起こります

滑走路長による制約

滑走路長に関して言えばもちろん長ければ長いほどいいのですが、そうも言っていられません。ですが2000mを割ってくると選択できる航空機が少なくなってきます。特に1500mを割ったり、さらに1200mさえも下回ってくるとほとんど選択肢がなくなってくるという問題があります。戦後日本発の旅客機であるYS-11型機が引退する前に同機の後継機を探す動きがありました。しかし候補であったうち、「フォッカーは倒産・サーブは撤退」と選択肢が狭くなり、結局は離着陸能力に勝るDHC-8型機を各社が採用するという状態となりました。航空機メーカーでは吸収合併・倒産・撤退などが進み、100席以上の航空機では「ボーイングとエアバス」などのような寡占化が進行しています。確かに同型機は高知龍馬空港での胴体着陸事故をはじめ、運行トラブルが続出し、「就航機材を換えてくれ」という要望もあるようですが、選択肢が無い現在の状況では、

  • ではあなたが代替機を造ってください
  • 機材を換えますが19人乗りでトイレも無い機材になります(YS-11は約64人乗り)がいいですか?
  • でしたら滑走路を2000mに延長してください

ということになります

現行西側旅客機について

現行の西側旅客機(乗客数100人以上)について見ていきたいと思いますが、まず航続距離と大きさで分けておきたいと思います。

  • 小型機(A319やB737-600からA321まで)
  • 中型機A(A310からB767、A300まで)
  • 中型機B(DC-10やB777-200など)
  • 大型機(B777-300、B747やA380など)
  • 近距離機(航続距離5000キロ級まで)
  • 中距離機(航続距離10000キロ級まで)
  • 長距離機(航続距離15000キロ級まで)
  • 超長距離機(それ以上)

このように分けた場合、まず言えることとして
小型機の航続距離が5000キロ程度まで伸びた
ことが挙げられるでしょう。B737(500型まで)やMD-80といった機体はせいぜい3000キロ程度までしか航続距離がなく、東京からでは北京、上海、高雄、グアムといったところが精一杯でした(香港がギリギリアウトといった所でしょうか?)しかしA320シリーズや600型以降のB737では航続距離が5000キロまで伸び、香港や海口(海南島)といったところまで直行できますし(西日本からではバンコクもいけるでしょう)、ロサンゼルスからではニューヨークやホノルルにも直行できるようになりました。ただしまだ中型機以上の機体の航続距離の乖離が大きく、日本の場合は東南アジア一帯(デンパサールなど)を考慮すると7000キロ級の航続距離を持った機体が欲しいところです(過去にはDC8-62型やB757といった期待もありますが、やや大きい200人超級の機体でしょう)。

次に大型機の分野では旅客型B747の退潮がはっきりしてきました。いうまでもなく乗客数は若干少なくなるものの航続距離が同等以上で経済性に優れるB777-300ERの登場が背景にあります。また中型機Aに該当する機体がなくなってきそうです。B767やA300の後継機ともいえるB787やA350XWBは前者と比較してやや大きく、B787-8型機が辛うじてこのカテゴリーに入ってくるのでしょうか。

そして個人的に気になっているのが、「中型機A以上の近距離機がなくなってくる」ことが挙げられます。おそらく5000キロ以内の路線は小型機に任せようというところで、これまでも近距離路線向け特別バージョン(B747SR、B747-400DやB787-3)を作ってきたボーイングはともかく、エアバスはどうも作る気がないみたいです。一日に何度も近距離路線で離着陸を繰り返す場合は衝撃に備えた脚の強化や、機内と機外の気圧の差の変化が頻繁になることからそれ相応の強化が必要のはずですがどうなっているのでしょうか。例えば10000キロの航続距離を持ち、東京からではロサンゼルスやシドニーに直行できるB777-300型がニューヨーク−ワシントンのような運航時間1時間程度の路線ばかりを飛んでいたら将来どのようになるのか、メーカーのボーイング社がそのような使われ方を想定していたかどうか気になるところです。