滑走路の本数と発着枠

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前提条件について

あらかじめ断っておかなければなりませんが、滑走路の本数がそのまま発着枠の多さに直結するわけではありません。他の滑走路と交わる「横風用滑走路」であったり、あるいは滑走路の長さに差があったり、出発経路(SID)や到着経路(STAR)に制約があったりで、変わってきます。この項目では最も条件が少ない、

  • 滑走路の長さは同じ
  • 平行滑走路である
  • 平行誘導路がある

という前提で話を進めたいと思います。また、エンジンなどで発生する「後方乱気流」などの要素もありますが、簡略化して、「離陸機同士・着陸機同士・離陸機と着陸機」の間には2分の間隔があればいいという仮定で話を進めたいと思います。

滑走路一本の場合

滑走路一本の例

この場合は、「着陸機同士・離陸機同士・着陸機と離陸機・離陸機と着陸機」との間で2分の間隔をあけなければなりません。よって、単純計算で、「15機を離陸させ、かつ15機を着陸させることができる。あるいは、30機の着陸(その代わり離陸機0)あるいは30機の離陸(着陸機0)の処理ができる」ということとなります。なお、この先で説明する複数滑走路がある場合以降の基本となりますので気をつけておいてください。

平行な滑走路が2本ある場合(両滑走路の間隔が短い場合:クローズドパラレル)

クローズドパラレルの例

次項でも説明しますが、平行な滑走路の間隔が1300〜1500m未満しかない場合は両滑走路への同時離陸・同時着陸はできません。ただし、片方で離陸・もう一方で着陸という形で同時に運用することはできます(概ねターミナルに近い側が離陸・遠い側が着陸に使われることが多いようです。そのためこの場合は、「1時間当たりに30機の離陸と30機の着陸を処理することができる」ことになります。

平行な滑走路が2本ある場合(両滑走路の間隔が十分大きい場合:オープンパラレル)

オープンパラレルの例

両滑走路の間隔の間隔が1300〜1500mと十分に長い場合、両滑走路を独立して運用できるようになります。つまり両滑走路で、「同時離陸・同時着陸」が可能となります。そうすると前項の「1時間当たりに30機の離陸と30機の着陸を処理することができる」他に、「1時間当たりに60機の離陸を処理することができる(その代わりに着陸機0)」・「1時間当たりに60機の着陸を処理することができる(その代わりに離陸機0)」ことになります。このことはハブ空港には重要なこととなります。というのはハブ空港はある時間は着陸機ばかりが集中し・また別の時間には離陸機ばかりが集中する時間があるからです。よって、その空港をハブとして運用させるためには、オープンパラレル型滑走路配置が必須となります。

これらを基本として、さらに離発着数が増えた場合はさらに滑走路の本数を増やすこととなります。

制約がある場合

滑走路の長さが異なる場合(例:成田国際空港)

成田国際空港の場合はオープンパラレル型で平行に2本の滑走路がありますが、A滑走路は4000mの長さがあるのに対して、B滑走路は2180mしか長さがありません。そのため、B滑走路に対しては、

  • 離着陸とも不可能:B747,MD11,DC10,B777-300
  • 着陸のみ可能:A340-200,A340-300(500型600型は不明です)
  • 離着陸可能:B777-200,A330,B767およびナローボディー機(ただし、遠距離路線は重量が重くなり、離陸滑走路長が多く必要となるため、離陸は近・中距離路線に限られます)

という制約があります。そのため滑走路オープン時には韓国・中国線増便、新設や機材をB747にB777小型化してB滑走路に着陸させ、余ったA滑走路使用枠を離陸に使うことで増便を果たしたりしていました。B滑走路が本来の長さである2500mになれば事情は異なります。というのは2500mあれば現在のところ全ての機材が着陸できるので、A滑走路を離陸専用・B滑走路を着陸専用として運用することができるようになるからです。

横風用滑走路の場合

空港によっては横風が強いときのための横風用滑走路がある空港もあります(例:羽田空港B滑走路)。この種の滑走路はおおむね他の滑走路や滑走路の延長線上を横切ることになるため、単純には計算できません